とかく分かりづらい「LGBTQ+用語」を分かりやすく解説シリーズ その1「トランスジェンダー」

「レズビアン&ゲイ」がいつしか「LGBT」に、気づけば「LGBTs」や「LGBTQ」に変わり、さらに最近は「LGBTQ+」とか「LGBTQIA」とか言い出している。

LGBTQ市民活動家によって煙に巻かれてしまうことがないよう、とかく分かりづらい「LGBTQ+用語」を分かりやすく解説しよう。
冨田いたる 2024.12.12
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性同一性障害の認知度は高い

2003年に「性同一性障害特例法(性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律)」が成立。この法律は、5つの要件(年齢・非婚・子なし・生殖不能/手術・外観)を満たすことで戸籍上の性別を変えることができるというものだ。

その2年前、2001年10月放送開始の『3年B組金八先生』第6シリーズで、上戸彩が性同一性障害の生徒役を演じた。

このことによって日本では、21世紀のはじめに「性同一性障害」という言葉の認知度が一気に高まった。同時に、上戸彩が演じた役の印象が強烈で、「性同一性障害」とは自分の体の性別と心の性のギャップに苦しむかわいそうな人というイメージが定着した。

実のところ、生まれもった肉体と自分が自認する性別が異なることが苦しくてたまらず、外科的な手術を受けて肉体を自認する性別に近づけなければ生きていけないと考える人は、それ以前から日本にも存在している。

昭和の時代なら、1960年代に女装のゲイボーイとして芸能界デビューをして、1972年にモロッコで性転換手術(当時の名称、現在は「性別適合手術」と呼ばれる)を受けたカルーセル麻紀が有名だ。麻紀は「性同一性障害特例法」の成立後に、戸籍を男性から女性へと変更している。

1980年代には、それまで「ニューハーフ」という言葉が誕生し、性転換手術を受けて女性として水商売などに従事する元男性たちがクローズアップされることとなった。

平成になってからは、はるな愛がニューハーフ・タレントとしてメディアの寵児となった。

トランスジェンダー ≠ 性同一性障害

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  • 女性の権利とバッティング

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